ギャラリー・ピエール=イヴ・カエール、アメリカン・エクスプレス協賛


ドニャンは、アメリカン・エキスプレスの協賛を得て、パリ在住の画家、釘町彰氏とのコラボレーションによる「交錯する視線」をテーマとした展示会をパリのピエール=イヴ・カエール画廊で開催しました。  

わたしたちは今日、イノベーション、亀裂、グローバル化、複数の文化間の衝撃といった現象が象徴するディスラプテイブな時代を生きています。西洋と近代が拠り所としてきた合理主義は限界に突き当たり、個人の孤独、進歩の破産という問題が顕著になっています。人間を自然の中心に据えるという意味での人間主義は、環境破壊という深刻な問題に直面しています。

こうした現代にあって、釘町彰氏はその作品を通じて、美術評論家サリー・ボン氏が言う「風景を自然として見る」ことを提案しています。その作品を見る人は、植物の宇宙に導かれ、具象を越えた抽象の世界をかいまみると同時に、原始の記憶が未来主義的な角度から新たに出現する瞬間に立ち合うのです。釘町彰氏は、原始の記憶と未来主義という二つの動きを通じて、気候変動と人間の未来に係る今日的問題を提起しているのです。

一方、ドニャンのデザイナーであるリュック・ドニャンは、手工業の精神に則って物質を超越しつつ、イノベーションとエコロジーという現代の新しい課題にも取り組み、手工業を通じて感動と充溢感を取り戻すという試みを続けているのです

次の記事 前の記事