パリのアトリエ

ドニャンは現在、パリ18区はモンマルトルの丘を下ったグット・ドール地区にアトリエとショールームを構えています。ドニャンのバッグはすべて、パリのこの場所でデザイン、製作されています。

この場所は、デザインと製作を一つの場所に置き、クリエーションとマニュファクチャーが相互に刺激しあうことでバッグを作るという、わたしたちの夢の実現でもあります。

パリに脈打ってきた工芸とクリエーションの伝統を受け継ぎ、さらに新しい地平を切り開いていこうというドニャンの決意をこめた選択、わたしたちの価値観の具現化なのです

新しいフォルム

ドニャンのバッグづくりの出発点は新しいフォルムの探求です。

そして、フォルムを探求するにあたっては、例えば、靴の製造に使われる型取りの技術の応用があり、レザーと型材をどのように組み合わせるか、あるいは、型材なしの裏地だけでどのようにして立体的なボリュームを生み出すかといった課題への解決策としての新しい技術開発があります。さらに、使いやすさと見た目の美しさという観点からのエルゴノミーが、ドニャンが特に配慮するポイントです。

ドニャンによる「新しいフォルム」の探求の成果は、2002年にパリ市立モード&コスチューム博物館(ガリエラ宮)が収蔵品として取得した「マリヴォー」と「ヴァンドーム」、フランスのデザイン振興組織であるAPCIのラベル «Observeur du Design»を獲得した「ポロション」となってあらわれました。

「フォルムの探求」を通じてドニャンが採用するに至ったテクニックの一つが、わたしたちが「有機的」と呼んで

いる縫製です。バッグを形づくる各部分毎にレザーと裏地、場合によっては型材を縫い合わせたうえで、それらの部分を組み合わせて縫い上げ、組み立てる方式です。

秘密の花園と手作業

製造にはまず手作業による長い準備作業があります。その後の組み立て時の縫製は多くの場合、専用ミシンを使いますが、最後の仕上げは再び手作業で行います。ただし、ドニャンのモデルの中には、そのデザインの特徴から、準備作業から組み立て、仕上げまで100%手縫いの製品もあります。