パリ18区区庁舎での展示


わたしたちは2019年5月に京都の名刹「醍醐寺」に滞在したおり、150年以上の歴史を持つ西陣織メーカー、加地織物を訪問しました。1200年にわたって継承されてきた西陣織は、金、銀、プラチナ、シルクなどの糸を独特の技術によって折り込み、光線によって変化する繊細微妙な彩り、他に類のない深みを特徴とします。

 西陣織は伝統的に高級呉服と僧衣に使われてきましたが、加地織物は、「KYOGO」という新ブランドで西陣織のコンテンポラリーな用途を開拓しつつあります。こうしてKYOGOの西陣織とドニャンのバッグのコラボレーションというプロジェクトが生まれました。

 このコラボレーションの第一弾として、2019年9月のパリ・デザインウィークに際して、KYOGOの西陣織とレザーを組み合わせてドニャンがデザインしたバッグがパリ18区の区庁舎で展示されました。ドニャンの独占技術を使うことで、西陣織の鮮やかで

変化に富んだ彩が軽くてあでやかなバッグに生まれ変わりました。西陣織とのコラボレーションは今後も新たな実を結ぶことになるでしょう。

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