Regards croisés sur le Polochon ポロションと交差する視線
景色を自然として見直すこと
ドニャンは、パリを拠点に活躍する画家、釘町彰氏とのコラボレーションにより、アート・ラインのポロション2点を製作しました。
天然岩絵具を使って制作を行う釘町氏は、カーフ素材のバッグであるポロション上に、ラピスラズリ、サンゴ 、貝殻、大理石、水晶、ニカワ、墨などを配合した顔料で作品を描き上げました。
釘町氏の作品にあるのは、光を受けとめることで姿を現す自然、哲学的とも言える無限の広がりです。2つのポロションのうちの一つは長谷川等伯の松林図を念に、もう一つはフランス、シャンボール城の森にインスピレーションを得た作品です。
ポロションは、モード、工芸、そしてデザインという3つの流れの交わるところに生まれました。ドニャンの特許技術であるソフトレザー・テクニックを使って製作されたボロションは、その独創的なフォルムが認められ、フランスのデザイン振興組織APCIのラベル «Observeur du Design»を取得しています。
ポロションのボディを作る一枚のレザーに卵のような丸みに満ちたフォルムを与えているのがソフトレザーの技術です。
釘町彰氏の創作活動について
目というプリズムを通して人間の美的な解釈が介入することで、自然は風景となります。釘町氏がもたらした新しさとは、近代西洋におけるロマン主義的な、人間の単一の視点から行われる対物的な自然の観賞を離れ、見る人と自然の間の距離を取り除くこと、そうして自然の中に入り込むこと、複数の視点が連続する東洋的なビジョンを展開することであるといっていいでしょう。
釘町氏の作品において、光は単一の光源から自然を照らし出すものではなく、自然と人間をつなぐ感覚的な媒介としての役割を果たします。光が景色を、そして絵画を創るのです。
美術評論家のサリー・ボンによれば、「釘町彰氏の作品は、黒い無限の空間の中に光が爆発し、無数の部分となって散らばり、
物質と生命の間の親和性を絶え間なく奏でつづけるのです」
・マグネットを装着したセンターベルトで開閉
・ファスナー付き内ポケット1
POL1 : W 45cm - H 26cm - D 18cm